塩ボードブログ

クリティカルシンカーが書くブログ、新しい着眼点・考え方をどうぞ~ニッチな情報も発信していきたいと思いますのでお楽しみに~

電験勉強!!配電方式について

配電方式とは、、

発電所や変電所等から電気を必要とする所までの道のりをどの様に繋ぐかという観点で考えられる方式です。

 

例えば、稲作をする際に田んぼに水を引っ張る必要があり、川から水を引っ張ってきますが、川を2つに分ける方法と川から少しだけ脇道を作るような感じの様にするのと同じ感じです。

 

種類

大きく分けて5種類

・樹枝状配電方式または放射状配電方式
・環状配電方式またはループ配電方式
・低圧バンキング方式
・低圧ネットワーク方式またはレギュラーネットワーク方式
・スポットネットワーク方式

 

 

樹枝状配電方式または放射状配電方式とは

高圧または低圧配電線で多く使われています。

これは、川の分岐と同じです。上流ここで言う高電圧から変圧器を通り小さくなった電圧を多くに分けるようなイメージで多くの人の元へ送る事が出来ます。

メリット

構成が簡易で建設費も低い

デメリット

電気を供給する際の信頼度が低い

 

 

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変電所の様な場所から電気が送電している際を川で考えます。

上流から水が流れてきて脇道をたくさん作った場合、上流でもし水を防ぐようなことが起きた際に脇道の先にある場所の方には、水が届かなくなるので信頼度が低くなります。一方脇道は簡単に作れますので建設費は安いです。

環状配電方式またはループ配電方式とは

簡単に言いますと電気を必要とする場所を1つの円状に繋ぎ、その円状を半分に分け、半分と半分に分けた部分に開閉器(スイッチ)、反対側に変電所からの電気を送り込む線を取り付けます。高圧で使用されています。

 

メリット

故障した部分のみを切り離すことで事故に強く信頼性が高い

 

デメリット

建設費が高い

 

イメージ

変電所の様な場所から電気が送電している際を川で考えます。川というよりダムで説明します。

ダムがあり、そこから脇道を作り電気を必要とする場所へ送っており、ダムの機能として、水を増やす機能と水を捨てる機能があります。これが変電所からの送電、開閉器の役割となります。

 

低圧バンキング方式とは

高圧配電線と低圧配電線の2本あり、変圧器を2本の間に1つ入れていきます。その構造をあみだくじの様に横にどんどん増やしたような感じです。

メリット

電圧降下や損失の少なさ(理由:変圧器の使用により)

 

デメリット

カスケ―ディングが起きる。

(カスケ―ディングとは、線路中で短絡が起きた際に短絡電流が流れ、他の変圧器に短絡電流が流れてしまい、広範囲で停電をしてしまうことです。

ここで一般の単語の意味は、英単語で  "cascading"  、同じ物を連結させた構造又は連鎖的に起こる現象のことです。今回の電気での意味は、連鎖的に停電してしまう所から命名されたと考えます。

ここで雑学!

プログラミング言語CSSとありますが、この最初の頭文字Cがこのカスケ―ディングです。CSS=  "カスケ―ディング スタイルシート"  です。

つまり、カスケ―ディングを忘れない為には、cSSを見たら紐づけしていくといいと思います。 ここ大事です。紐づけして芋ずる式に知識を覚えてください。芋の形は同じような物が連鎖的に・・・・

 

 

イメージ

変電所の様な場所から電気が送電している際を川で考えます。上流の川1本から脇道を作り、その脇道の先に川を作りそこから電気を必要とする場所へと接続する感じです。

低圧ネットワーク方式またはレギュラーネットワーク方式とは

電気を必要とする所に本来なら1つの線路で供給しますが、各4つの線路・供給源を持っており、各4つの次に2つずつ増やすことで各4つの線路を再現しています。仮にその1つの供給源が途絶えても停電しないようにしたものです。

専門用語で言い換えると、"各4つ"  =  "フィーダ"  

 

メリット

信頼性の高さ

 

デメリット

建設費が高すぎるので採用例の少なさ

 

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格子をイメージすると早いです。変電所の様な場所から電気が送電している際を川で考えます。

上流の川に脇道をたくさん作り、川を脇道4つ(格子の角のようなイメージ)で1つの川を作った感じです。1つ1つの脇道は1つの川(格子同士で共有するので隣同士で共有)ともう一つの川にも接続する為1/2となり、4つ(格子)となります。安定的に供給出来ます。

 

スポットネットワーク方式とは(結構重要)

高電圧配線を3本(3本以上もあり)用意してあり、この3本から断路器(何か起きた時完全に切り離す装置)、ネットワーク変圧器、ヒューズ(流れる電流が規定以上の場合に切断する装置)、遮断器(何か起きた時一時的に切り離す装置)、の順で1つずつ接続しネットワーク母線と呼ばれる1本の電線に集約しそこから電気を必要とする場所へ送電します。その道中に幹線保護装置という装置を設け送電での規定以上の電流等の問題を回避しています。

メリット

事故時の復旧が自動的にすることが可能で信頼性が高い

費用が安い

 メリットが多いです。

デメリット

ネットワーク母線の故障である地域で停電が起きる。

電気を必要とする場所に送る為のある程度高い電圧を送電しているネットワーク母線が故障するとそこに接続された電気を必要とする場所は全て停電します。

 

イメージ

変電所の様な場所から電気が送電している際を川で考えます。

上流の川3つから脇道を作り1つの川を作りそこから脇道で電気を欲している場所へ接続しています。デメリットであるのは、上流の川3つから脇道を作った1本の川が塞がれた場合には停電します。